仄暗い水の底から

2003年8月16日
「仄(ほの)暗い水の底から」がテレビで放映されたので、見てみた。
ぅわーん、こぇえよぉおおお、と大騒ぎするほどのものではなかったが、それでも恐怖演出はかなりのもの。雨、水漏れ、湿気... とにかく湿っぽい厭らしさはすごく、上階の部屋が水浸しだったシーンは鳥肌もの。思わず背中が痒くなった。
離婚調停中の妖しい夫の行動もあいまって、「子供を取られる」イタさ、怖さは十分に伝わってきた。(これはもしかしたら子供を持っていない人には通用しないかもしれない恐怖かもしれないが。)赤い子供用カバン、役に立たない管理人のジジィ、水道から髪の毛、バレバレの遺体の位置も含めて中々見事な演出&ストーリー展開でした。

... エレベータでユーレイと遭遇したシーンまでは。

なんであんなオチにしたんだろう。ホントーにがっかり。それまでの展開が見事なだけにあまりにもあまりなオチにはすっかり興ざめ。あそこだけ、どこかから横槍が入ったんだろうか。ストーリーテリングのセンスがないエライさんから?

そもそも、「子供を取られる恐怖」というネタであれだけ盛り上げて盛り上げて、なんでママさんは実の子を捨ててユーレイさんと暮らすことを選んだのでしょう?ものすごく理不尽な気がするぞ。真の親なら最後まで戦わんかい。(比べるべくもないが)シャイニングでは最後まで戦っていたぞ。一部で受けていた?スイートホーム(だったかな)という和製ホラーも最後はちゃんと成仏していたし。

ユーレイさんも実体を見せちゃ駄目ですぞ。あきらかにメークに見えて興ざめだった。そもそもユーレイが頚動脈閉めるなよ。

一万歩譲っても(譲る気はないが)、ラストシーンでママが消えた後は廃墟の様な部屋にして高校生娘に呆然と立ち尽くさせるべきでしょう。もしくはマンション自体を崩壊させるとか。

結構いい感じに走ってきた和製ホラー映画だっただけに、あまりにも後味悪すぎ。

どーしても納得できなかったから、色々と映画レビューサイトを見て回ったが、同じように思った人は多かったようだ。(タイタニック吹き替え事件からこっち、世間と同じ意見を持つことが多くなってきた自分である)

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